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2008年11月21日

バリウムは旨いのと不味いのがある

thunderbirds scott tracy

35歳以上の健康診断では胃の検査が加わる。オッサンになると内蔵の病気が増えるかもわからんぞ、だから皆の腹の中の写真撮るよ、という訳である。

胃を調べるときは胃カメラもしくは、バリウムを飲んでのレントゲン撮影の2通りある。
胃カメラの場合は麻酔をしないといけないし、バリウムは飲んだ後下剤を飲んで排出させないといけないので、どの方法もデメリットがある。どうも胃カメラは想像するだけでおえ〜となりそうなので、バリウムを選択することにした。

昨年までは横浜の関内というところにある病院で検診していた。ここのバリウムはヨーグルトの味がついてて、見た目も飲むヨーグルトの粘度を上げたような感じだったのでさほど苦ではなかった。それよりも量を飲まないといけないのが苦痛だった。しかし初めて経験したバリウムは興味深かった。最初に飲まされる粉末のソーダは駄菓子を彷彿とさせるし、レントゲン技師も元気のいいオバちゃんで常に指示を出してくれる。

そして絶対にゲップをしてはならないという荒行の中、5分ほど拘束される屈辱感。普段味わえないという意味では、なかなか楽しめる雰囲気であった。


今回行ったのは横浜駅からほど近い病院で、関内の病院とは全くやり方が違った。最初から最後まで病院特有の安っぽいガウンのようなものを着させられて、終わるまで2時間もかかった。
で、受付で気付いたのだが、これは健康診断ではなくて人間ドックという範疇に入る検査のようだ。人間ドックは病気もちの人が受けるもの、腰痛以外持病のない俺には無関係さ、と思っていたのでちょっとショックだった。

待ち時間が長いので雑誌でも読もうと思ったが、しかしなぜこういった場所には殆どと言っていいほど料理の本が置いてあるのか。バリウム飲む前も後も気分的に料理のことなんかどうでも良くなると思うのだが。
そして料理以外の雑誌はなんと「ナショナルジオグラフィックス」。ナショジオが読めるなんてなかなかやるじゃないかと思いながらパラパラめくってみた。
イヌイットがイッカクを乱獲するので数が減っているらしい。勉強になった。

そしてレントゲン室からお声がかかる。いよいよバリウムの時間だ。去年までとは勝手が違うから、3回目とはえ億劫な事この上ない。

若い男のレントゲン技師が溌剌と手順を説明してくれる。
まず最初に顆粒の発泡剤を飲む。見た目は、お菓子などに入っている防湿剤の透明なタイプに似ている。味は駄菓子屋のラムネ風で美味だが、間違っても味わってはいけない。これはすぐに水で胃に送り込む必要がある。発泡性ということは炭酸飲料を飲むのと同じことなので、すぐにでも強烈なゲップが食道を駆け上って来る。しかししかし、これは胃を膨張させるために飲むものなので、ゲップしては意味がなくなってしまう。ゲップしないようにひたすら我慢しなくてはならない。

そして、左手にバリウムがなみなみと入った紙コップを持って、機械式の回転台に背中をつける。この台は襖一枚くらいの大きさで、左右長辺部分には手すりがついている。ビジュアル的に言うと、スコット・トレーシーがサンダーバード1号に乗り込む時に寝そべる仕掛け扉に似ている。
これに寝そべってベッドが動くことで、多角的に胃のレントゲンを撮っていくわけである。多分カメラ側が動くのも可能なんだろうけど、胃の内壁に万遍なくバリウムを塗布するために人間側が動かないといけないんだろう。

そしていよいよバリウムを飲む。


不味い。
不味いぞ今年の奴は。

どうなっているんだ。どういう了見なんだ。


なんというか初めはプレーンな味だと思ったのだが、飲んでいくうちにつまらない味に変わった。
いや、これがバリウムの真の姿なのか?

本質が理解出来た。去年までのバリウムは子供の味だ。今回のは本物の、大人味バリウムに違いない。

いかん、具合が悪くなる、と思った俺は一気に飲み干すことができず、チビチビやってしまって却ってダメージを大きくした。
レントゲン技師は隣の部屋からガラス越しに俺を見ていた。
「あの、これ全部飲むんですか?」
耐えられずに聞いてみた。
「ええそうですね、お願いします」
くう。若いのに鬼軍曹な奴め。
そこでやっと俺は一気すれば早く楽になると気がつき(おせーよ)、ゴブッゴブッとやっつけ成功。

「はい、それじゃ台を動かしますんでコップを置いて、背中を押し付けて手すりを握ってください」
ウィーン、と唸る機械音。台は水平になった。
「はい、そこで右方向に体を回転してください。2回」
この時が屈辱タイムである。人に見られている上にガウン姿で体をゴロゴロと2回転もするのだ。
「はい、では手すりを持ってください、起こします」
カメラは正面に設置されている。台座が動いたり、こっちが斜に構えて45度体をひねって撮ることもある。とにかくここでは技師の言うなりだ。彼の天下だ。どの会社の社長だろうがその令嬢だろうが、首相だろうが大統領だろうが彼の思うがままの姿勢を強いられる。
その後、3分くらい撮影タイムが続く。

「はい、終了です。お疲れさまでした」
腹のバリウムとベッドの動きで酔ったこともあり、プチグロッキーな俺にはこの声が神の声に聞こえた。
そのまま無抵抗主義状態で彼の支配する部屋を出た。あとはオマケのような検査が残るばかりである。やった・・・俺はやったぜ・・・。

病院を出るときに下剤を渡される。腹の中のバリウムを効率よく出さないといけないからだ。
下剤は1〜2時間で効き始めるが、バリウムの固形化を避けるため、さらに効率を上げるために水分を多めに取っておく。
ここからは約1日かけて、腹の中のバリウムとの戦いが始まる。これもなかなか大変。



・・・つーわけで、まだ35歳未満の方にとっては対岸の火事のような話ですけどね、そんなあなたでも早晩楽観視できない日が来ますよ。私からのアドバイスは一つ。

心を無にして、バリウムと下剤を楽しみましょう。


バカな文:壬生映「命、燃え尽きるまで!」


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posted by Dyon at 14:45| 神奈川 晴れ| Comment(3) | TrackBack(0) | Dyonメンバーのダラダラ噺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この間飲んだバリウムの味はラムネ〜♪

一日置いて出たうんは、牛乳〜♪
Posted by やまだmk at 2008年11月21日 17:14
追記

去年?
一昨年だったかな?

スカートはいたまんま

検査着、着て、
バリウムまで飲んで台上がってから降ろされたことあるわ。

スカートの金具が写っちゃいかんかったらしい。。。

ビミョーな気分だった(; ;)
Posted by at 2008年11月21日 17:19
はじめまして。
突然のコメントで失礼いたします。

医療と健康の総合情報サイト「ここカラダ」の編集をしている林と申します。
「ここカラダ」は、リクルートと三井物産の共同出資会社である(株)アールスリーヘルスケアが運営するサイトで、月間約150万人にご利用いただいております。

現在「ここカラダ」内の「人間ドックのここカラダ」( http://dock.cocokarada.jp/ )で、『人間ドックや各種がん検診の体験談』を募集しております。
そんな折、カメさんのブログを拝見し、投稿させていただきました。

もしご興味をもっていただけた場合は、【taikendan@cocokarada.jp】までご連絡いただけると幸甚です。後ほど、こちらから詳しいご案内をさせていただきます。
また体験談が掲載された方には、ささやかではありますがお礼の品をお送りいたします。
尚、ご返信の際には本文中に【ブログ名とURL】をご記入ください。

よろしくお願い申し上げます。
Posted by 「ここカラダ」編集部 林 at 2008年12月09日 14:36
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